エアブラシ塗装を使う上での豆知識をまとめてみます。
まずは基礎的なことから。
●塗料の構成
塗料というものは何でできているのでしょうか。
・顔料
・樹脂
・溶剤
塗料はこの3つの物で構成されています。
顔料というのは色の着いた小さな粉です。色の素ですね。
(透明色である光沢クリアーには顔料は含まれておらず、樹脂と溶剤のみでできている。逆に言えば、これに顔料を加えると何かのカラーになるわけだ。)
樹脂というのは塗料の主成分です。これが塗膜を形成するわけです。ラッカー塗料の場合はアクリル樹脂です。
溶剤というのはつまりシンナーの事です。
●シンナーは揮発して気体になっちゃうよ
さて、当たり前の事かもしれませんが、溶剤というものは揮発して無くなってしまう物だという事を覚えておきましょう。つまり塗幕を形成するものは顔料と樹脂のみです。
●染まりやすさはつまり顔料濃度
そして、色の着きやすさは顔料濃度に依存します。
顔料濃度を下げるのは簡単です。シンナーを加えて溶剤の割合を増やす、またはクリア塗料を加えて樹脂の割合を増やせば相対的に顔料の割合が減ります。
逆に顔料濃度を上げる事は少々難しいです。塗料の瓶をを数日置いておいて、顔料を沈殿させ上澄みのクリア樹脂のみをスポイトで抽出すれば顔料濃度の高い塗料を作ることが出来ますが、普通はなかなか顔料濃度を上げるなんて事はやらないでしょう。
(Mr.カラーGXは非常に隠ぺい力の強い塗料であるが、これは顔料濃度が高い塗料のようだ。GSIクレオス以外にもガイアノーツやフィニッシャーズからこのような塗料が発売されている。)
つまり、シンナーあるいはクリア塗料を加える事で顔料濃度を下げることができ、色の染まりやすさをコントロールできるという事を覚えておきましょう。
●エアブラシの基礎
最後にエアブラシについて簡単に触れてみましょう。
ダブルアクションのエアブラシでも色々な事を調節する事ができます。
・エア圧
・ノズル開度
この2つが調節できます。(だからダブルアクションって言うんだな。)
他にもあります。
・塗料の濃度
まぁ、これも大事ですね。ちなみに塗料の濃度というのは言い換えてみると先ほど挙げた顔料濃度でもあるわけです。
そしてさらにもう1つ
・ブラシと塗装対象物の距離
という要素もコントロールできる事を覚えておきましょう。