●サーフェイサーとは
エアブラシ塗装前にサーフェイサー(略称サフ)というものを吹きます。
サーフェイサーというのは隠ぺい力の高い灰色の液体で、溶きパテのようなものです。これを吹く事により下地を均一の色に統一する事ができます。パーツを灰色1色に染めることで、パーツの傷が非常に発見しやすくなります。
またサーフェイサーは非常に食いつきが良いので塗料が乗りやすくなるという効果もありますが、プラスチックモデルの場合はこの効果はオマケ程度に考えておきましょう。
ちなみにこちらでサーフェイサーを使うメリットとデメリットを考察してみました。
今回はサフを使用しますが、サフを使うか使わないかは自分で考えて、時と場合によって使い分けるのも良いと思います。
●サーフェイサーの種類
大きく分けて缶スプレーと瓶詰めの物に分ける事ができます。
そして粒子の細かさ、そして色も各種あります。
缶と瓶
缶スプレーはガスが入っているのでそのまましゅ〜っと吹き付ける事ができますが、瓶入りのやつは適量のシンナーで薄めてエアブラシで使います。
粒子の細かさ
瓶サフは500番(溶きパテという商品名)と1000番の2種、缶サフは500番、1000番、1200番の3種あります。
色
灰色、白、黒、ピンクなど様々な色があります。
これはタミヤのホワイトサフ
ちなみにタミヤのサーフェイサーはプライマー入り
ちなみにプライマーってのはこれ
こんなのも発売されました。クレオスのMr.レジンプライマー・サーフェイサー。
レジンキットや金属のエッチングパーツ用のプラサフです。瓶入りなので便利だ。
●缶か瓶か?
缶スプレーのサフは一度に吹き付ける量が多すぎて、厚塗りになってしまうので、個人的にはエアブラシで濃度、幅、強弱を自由に調節することができる瓶サフがオススメです。私の経験上エアブラシの方が綺麗にサフを吹けます。
ついでに瓶入りの方が価格も安いのでお気軽に無駄使いすることができます。
しかしながら瓶サフ最大の弱点が「めんどくさい」という点です。
わざわざシンナーで薄めるのは別に良いのですが、サフ吹きの度にエアブラシを掃除しないとならないのはなかなか大変です。
なので、エアブラシを1本しか持っていない人は缶スプレーを使うのも良いかもしれません。
というわけで私は瓶サフをエアブラシで吹く方を強くオススメするのだ。今回も瓶サフを使用します。
●薄めるのだ
瓶サフはそのままの濃度ではエアブラシで使うには濃すぎるので、シンナーで薄めて使います。
ではどのくらいに薄めるかというと…これがまた一定ではありません。
塗料全般に言えることですが、塗料というものは生産されてから店の商品棚に並んでいる間にもシンナーが(ほんの少しずつですが)揮発しているので、各瓶によって濃度が異なります。
よって正確に「何倍に薄めろ」という指示はできません。あくまで目安として考え、ベストな濃度は何度もブラシを使いながら自分で身につけるしかありません。(私もまだまだ完璧ではないですが)
さて、薄める濃度ですが、とりあえず3倍(サフ:シンナー=1:2)の割合を目安に薄めますが、かき混ぜながら、あるいはプラ板等にブラシで吹きながら濃度を調節していきましょう。
こんな風に軽量カップで量を測るのだ 。
慣れればわざわざ測らなくても感覚でわかるようになるさ。
●サフを吹く
こんな風に灰色に塗っていきます。
●傷を発見
不思議なもので、サフでパーツを灰色一色にするとそれまでよく見えなかった傷がハッキリ見えてきます。サフ後、処理が不完全だった合わせ目やヒケ、傷を発見したらすぐに処理しなおしましょう。
うわ、サフ吹いたらバズーカの合わせ目処理が不完全だったのを発見。
これを処理しなおしてもう一度サフを吹きます。
●モールドの彫りなおし
「彫りなおす」という程のことではないですが、サフでわずかにモールドが埋まってしまう事があるので、不安な箇所はサフ吹きの後ケガキ針で簡単に優しくモールドをなぞってあげましょう。
次は「エアブラシ塗装」です