模型塗料で最も使われるラッカー系塗料…というかGSIクレオスのMr.カラーについてもう少し詳しく書いてみます。
●クリアー系塗料
他の塗料が顔料系塗料なのに対し、このクリアー系塗料は染料系塗料です。(顔料系と染料系の違いについてはこちら)
染料系であるこのクリアー系塗料は隠ぺい力が非常に低いという特徴があります。この隠ぺい力の低さを利用して、シルバーやパール塗装、グラデーション塗装の上から着色させる事が可能です。顔料系だと顔料が下地を覆ってしまうのに対し、クリアカラーだと下地を透かしたままの塗装ができるわけです。
●蛍光色
蛍光塗料は発色が良いのが特徴です。
蛍光染料で顔料を色付けしている為、にじんでしまうのが弱点です。他にも退色の問題があるのですが、最近のMr.カラーは退色に対しても強くなっているとかなんとか。
●Mr.メタルカラー
こすって銀SUNと同類の磨き系塗料。エアブラシで塗った後に磨きこむとテカテカになります。クリアコートできないのが難点ですがね。
●アルクラッドII
これはクレオスの製品ではないのですが、金属塗装といえばこのアルクラッド。特に特筆すべきはこのクロームで、メッキのような銀色に塗ることができます。だが値段が高く30ml弱で1500円もするのだ。
難点はクリアコートが出来ないという点。どうしてもコートしたいときは水性ウレタンでコートするしかないが、やはりよほどハゲそうな箇所でない限り何もコートしないのが一番かな?
銀塗装の基本だが下地は黒くすること。より平滑面が出せるエナメル黒が推奨されているが、ラッカーの黒を塗って磨きこんで下地を作ってもOK。
●Mr.カラースーパーメタリック
そんなアルクラッドに対抗して、GSIクレオスが発売したのが「Mr.カラースーパーメタリック」シリーズです。とくにSM08 メッキシルバーNEXTはアルクラッドのクロームに匹敵するらしいですよ。値段の高さとオーバーコート出来ない難点も同じだわさ。
●パール
パール塗料です。
この写真は2004年当時に発売されていたクレオスのパール塗料なのですが、後にクレオスも新しくパール塗料を発売した模様です。
●Mr.ベースホワイト
隠ぺい力が強い白です。非常に便利そうなんですが、隠ぺい力を強くするために大き目の顔料が入っており、これをエアブラシで吹くと梨地のつや消し塗面になってしまうのが大きな欠点です。
これは非常に使いづらい色だと思っています。これは塗料というよりもパテ、つまりサーフェイサーだと思った方がが良いでしょう。
●隠ぺい力の高い塗料 ファンデーションホワイト クールホワイト
隠ぺい力の高い白。
上記のいまいち使えないMr.ベースホワイトに対して便利なのが、フィニッシャーズのファンデーションホワイト。Mr.ベースホワイトが大きい顔料を使って隠ぺい力を上げているのに対し、こちらは顔料濃度を上げることで隠ぺい力を高めています。よってMr.ベースホワイトのようにつや消し梨地にならないのが最大の魅力。(ちなみにファンデーションホワイト以外にもファンデーションピンクやら何やら、色々あります。)
顔料濃度の高い白といえば、長年フィニッシャーズファンデーションホワイトの独壇場だったのですが、後にGSIクレオスもMr.カラーGXという新ブランドを立ち上げ、クールホワイトという色を発売しました。性能としてはフィニッシャーズと同じような物なので、好きな方を使いましょう。(こちらの方も黄色やら赤やら隠ぺい力の高いGXカラーシリーズが他にも沢山出ております。)
ちなみに…
こんな事は言うまでもない事ですが、グラデーションをかける際は上塗り塗料は隠ぺい力が低い方が良いので、この手の塗料は向いてないですよ。
●番外編
Mr.カラーの塗料ではないですが、他にも色々あるので紹介します。
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MGパール、FGパール
ホビージャパンの石川氏の記事でおなじみのパール粉です。
Mr.カラーのパールよりも粒子が細かいので、粒々が目立ちません。
MGパールはいわゆる白パール。FGパールは虹彩色パールというもので、特定の波長のみを反射させて色がついたように見せることができます。
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こすって銀SUN
金属の粉です。
黒く塗ったパーツの上からこすり付ける事により、プラスチックのパーツにあたかも金属のような光沢を持たせることができます。
シルバーよりもちょっと黒ずんだ銀色になります。