マイクロドライ方式のプリンタは中間色の印刷がドットになってしまうという弱点があります。
この弱点を乗り越えて中間色グレーのデカールのデカールの再現に挑戦してみます。
●白塗料でコート
MAX渡辺氏がHJ2002年5月号で「マイブーム」と言ってた黒印刷の上からホワイトの塗料を塗るやり方です。
まず黒で印刷したデカールを貼り、その上からクリアーにホワイトを混ぜたものを吹きます。ホワイトのみだと一度に白くなりすぎるので、クリアーで薄めたものを重ねていくのがやりやすいかと思います。
上の「ABC」は黒のままです。下の左がちょっとグレーにしたもの。右の小さい「ABC」はさらに白を吹いてよりグレーにしたものです。
意外と簡単にできました。こりゃええかも。
これは「B」は黒のままで「A」はちょっとグレーに、「C」はさらにグレーにしてみた写真。
こんな感じでピンポイントに色を変化させることもできますね。
問題点として、白系のパーツにしかこのワザは使えません。最後に「白の混ざったクリアー」を吹くことを前提にして始めはちょっと彩度高めの色で塗っておくようにすればどんな色でも可能かも。
(2017年加筆)
さて、これは2014年に作ったイタレリのスーパーコブラです。
付属していたデカールは黒色の文字だったので、貼った後にデカールの上から機体色(グレー)を吹いて文字をグレーにしてみました。
このテクニックは色々使えそうです。
例えば赤いパーツに白のデカールを貼ると当然赤地に白抜きの文字になりますよね。その上から薄く赤を塗り重ねれば白の文字がピンク色の文字になります。また文字にグラデーションをかけたりすることもできます。
●シルバーインクで印刷
シルバーをグレーだと思い込む方法。(ちょっと無理ないか?)
まぁ確かにグレーに見えないこともないですね。
ところがシルバーは光が当たると思いっきり光ってしまいます。
つや消しで充分にコートすれば光らなくなります。これで光らないシルバー、擬似グレーの完成だ。
●VD印刷
MD5000以降のプリンタでVD印刷すればかなり綺麗にグレーが印刷できます。
上が普通の印刷、下が190lpiのVD印刷。下の方、貼り方が乱暴でインクが剥がれてたりするけどそこら辺は無視してください。(剥がれ対策として光沢インクでコートした方がいいっすね)
まぁこんだけ細かくなればもう良いかななんて。
●黒を印刷した上から白を印刷すると…
偶然発見したんですが、黒を印刷した上からページ合成で白を印刷すると、ドットのないグレーが印刷できます。
でも問題点は、なかなか上手く乗ってくれないことです。
何度も試してみたんですが、駄目だ。上手くいかん。このやり方も駄目そうです。
…と思ったら裏返しに貼るという考え方がありました。
●白を印刷した上に黒を印刷し、裏返しに貼る
黒の上に白が乗らないなら、白の上に黒を乗せ、裏返しにすれば良いではないかというやり方です。ちなみに私は知人にこのやり方を教わった時は思わず感心してしまいました。
これで解決かな…と思ったけどそんなに綺麗に印刷もできないようです。(綺麗さでいうなら黒印刷の上に白塗料でコートがベストかな?)
良い写真が無かったのでとりあえずこれ。
数年前にジャンクパーツに試し貼りした後、そこら辺にほっぽっておいたらゴミがついたり変色したりしてました。ちょっと黄ばんでる事に関しては気にしないで下さい。
●グレーインクを使う (2017年加筆)
元も子もない結論!
アルプスが2016年にインクカセット等のサプライ品の生産もやめてしまったわけですが、ヤフオクなどでグレー色のインクカセットが売っていたので買ってみて使ってみました。
左から白、薄いグレー、濃いグレー
まぁグレーのインクカセットはあるならあったで便利だけど、上にも書いた通り黒文字の上に白塗料を吹けばグレーになるので、わざわざグレーのかセットを買う必要もないかなと思います。