●スライドマークを貼ろう
今回はデカール貼りです。もうちょっとでゴールです。
まず注意ですが、ここで取り上げるデカールというのは、こすり付ける転写式のデカール(マスターグレードのキットに付属している「ガンダムデカール」)ではなく、水につけて貼るスライドマークのタイプのデカールの事です。
転写型のものは貼るのも簡単なので、説明書に書いてある通りに普通に貼ればOKなのだ!(ちと無責任だのぉ)
スライドマークタイプの場合は上手に貼らないとマーキングが浮いてしまったりテカったりしてしまうので、上手く貼る方法をここでご紹介いたします。
●使う道具
綿棒 ピンセット つまようじ ハサミ
ハサミはよく切れる物が良いです。デザインナイフもあると良いかも。
マークソフター マークセッター
左の緑色がマークソフター 右の青いのがマークセッター
マークソフターというのはデカール軟化剤で、これを使えばデカールをフニャフニャにできます。
曲面に貼る時やモールドの溝をまたいで貼る時などはソフターで柔らかくすれば密着性が増します。
塗りすぎるとデカールが縮み上がってしまったりするので注意。(MDプリンタで自作したデカールならインクの剥がれも起こりやすい。)
写真はGSIクレオスのものですが、色々なメーカーから出ております。
このマークソフターは軟化の効果が強いので、デカールを壊してしまわないように気をつけましょう。
マークセッターというのは'02年に発売された比較的新しいアイテムです。こちらも軟化材ですが、こちらにはさらに糊の効果もあります。
同じ軟化剤でもこのマークセッターはマークソフターに比べて軟化効果はかなり低いので、ソフターよりは使いやすいかも。適度に密着度を高める程度の軟化効果なので、平面にデカールを貼る時はこのマークセッターの方を使います。
ちなみにマークセッター使う時はよく振ってから使いましょう。糊が下の方に沈殿しているんで。
木工用ボンド
デカールの糊の補強に使います。
そのままでは濃すぎるので水で薄めて使います。
でもマークセッターという便利なアイテムが発売されたので、もう木工用ボンドは使う必要ないですね。私はもう使っておりません。
(補足:後にタミヤから「デカールのり」という商品が発売されました。よってもう木工用ボンドを使う必要もなくなりました。)
●貼り方
くどいようですが、まずはツルツル表面になってるかどうか確認。
つや消しザラザラでもデカールを密着させることは不可能ではないけど、ちと難しいです。ツヤツヤ表面なら誰でも簡単に綺麗に貼れます。
では貼り方始め
まずはよく切れるハサミで余白を切り取ります。
貼る位置にマークセッターを塗ります。
水につけます。そんで台紙をはがします。
薄めた木工用ボンドをデカールの裏につけます。
別にパーツの方にボンドを塗っても良いです。
(↑セッター使うならボンドは使わなくて良いです。これ書いたときはまだセッターとボンド両方使ってました)
パーツに貼ります。滑らせながら位置を決めます。
決まったらデカールの上で綿棒を転がし、空気を逃がします。何度も何度も
このとき綿棒は軽く水に湿らせておきます。乾いたままの綿棒でコロコロするとだとデカールのインクがこすれて取れてしまう恐れがあります。またマークソフターでデカールを柔らかくした場合もインクが剥がれやすくなっているので注意。
貼り終えたら数時間乾燥させましょう。
乾燥中にデカール内の空気だまりを発見した際はナイフでちっこい穴を開けて空気を逃がします。その上からマークセッターをつけた綿棒を転がし空気を逃がします。
乾燥したら、デカールの周りに付着してしまった糊(マークセッターや木工用ボンド)の跡を湿らせた綿棒やティッシュで綺麗に拭き取ります。この時、かなり思い切ってふき取ってOKです。水分でデカールが剥がれるかもしれませんが、ここで剥がれてしまう物はパーツに完全密着していないので、ほっといてもいずれ剥がれます。(あるいは後で上からクリアーを吹くときに縮んでヒビ割れするでしょう。)
デカールは模型をディテールアップする物なのですが、デカールが浮いてテカってたり、気泡がプツプツが入ってたりすると逆に貼らない方がマシという結果になってしまいます。
1枚1枚貼っていくのはかなり根気が要る作業ですが、模型製作最後の仕上げとして気合を入れてやりましょう。慣れたらなかなか面白い作業だと思います。
あ、最後の仕上げは次のクリア吹きだった…。
次は「トップコート」です