最近は戦車や飛行機や艦船ばかり作っていたのだが、久しぶりにガンプラを作ることにした。
現在の技術、知識、経験でどんな物が作れるかやってみようではないか。
昔のような根気も無いので、最小限の労力でできるだけ効果が出るような物を作ろうと思う。
当初のコンセプト
ガンダムとかジオング等のキャラクター性の強い機体ではなく、一般の部隊に配備されている量産機をモチーフにする。
最近のガンプラは大きく可動する事が売りだが、どうせ動かして遊んだりする事はないので、ポーズは固定にする。
ポーズ固定にするのなら、キャラクターフィギュアみたいに面白いポーズにしたいものだ。
ベースも作る。大掛かりなジオラマ作品にはしないが、簡単に地面も作る。
ザクIIF2型のキットがあったので、そのパーツを使ってザクの生首を片手に持たせることにする。(ちなみにこのザクのキットは15年ほど前にイエサブのコンテストの賞品で貰った物だ。)
ジム・スナイパーIIを使おうかと思ったが、売っていなかったので2017年12月に発売されたばかりのジム・コマンドを使うことにした。この両者は形が非常に似ており、実際に共有パーツも多く、つまりはどっちでも良かったわけだ。
オマケとして使うザクのパーツは腕と首ぐらいしか使わない予定だったのだが、最終的にはザク全身を丸々全部使うことになり、結局MG2体分を作ることになってしまった。
では製作開始
どんなポーズにするか、だいたいイメージは出来たのだが、まず最初の問題点はジム・コマンドの首が予想外に短かった事だ。首が横方向にほとんど回らない。
よってエポキシパテを使って首を傾け、頭部パーツに隠れて見えない後部の箇所を大きく削った。これで首が回転するようになる。
ジムに首根っこを掴まれるザク。ジムの手が入るように首を長くする。スパチュラで表面のディテールを作ったが、見えない箇所は当然作らない。
それと、ジムの前腕部がザクの胸の位置にピッタリはまるように、ザクの胸を少々削りパテで形を整えた。ジムの腕とザクの胸を金属線で固定する。
ザクを宙に浮かせる事になるので、固定と接着する箇所を考える必要がある。
ジムの左腕前腕とザクの胸、ジムの左足とザクの左足を金属線で補強しつつ接着。
ザクを持ち上げることになるジムの左腕は接着剤で関節部を固定。軸足となる右足も固定して、地面とは真鍮線2本の補強を入れてガッツリ固定する。
ベースはアガチス材を組み合わせて作る。特に正面を指定したくないので、正八角形にした。
台座の高さが低すぎると平べったすぎて寂しいし、高すぎても変なので3cmくらいの高さが丁度良いだろう。
天井を支える為の柱を沢山立てる。
転倒防止の為に釣具屋で買ったおもりを入れて重心を下げておく。今回はザクを宙に浮かせるという不安定な構図になっているので、おもりも真ん中ではなく左端に配置する。丁度ジムの軸足の下あたりの位置である。
足をどこに置くか、配置を最終確認。
ドフィックスのかべ補修材で地面を作る。
アクリル塗料で塗装。
道路の幅は日本では一般道で3m、高速道路では3.5mらしいので3.5m幅にした。1/100スケールなので計算が楽だ。それにしても車道の幅と比べると身長18mのモビルスーツは大きすぎて、およそ現実的なサイズでは無いことがよく分かる。
白線を塗装して気がついたのだが、舗装路にしては路面がデコボコしすぎである。もうちょっとしっかり平らに作るべきであったか。さらに余談だがこの舗装はコンクリート舗装なのだろうか。アスファルト舗装だとモビルスーツが歩いたら舗装が剥がれそうだ。
左はザクの首根っこを掴むジムの手。右はもげて地面に転がっているザクの左手。指をちょん切って角度を変えて接着、パテで継ぎ目を補修する。
マーキングのデカールは全て自作。MDプリンターで印刷した。私はいつも裏返しにデカールを貼るので、全て反転印刷している。ちなみに少し前にグレーのインクを買ったのだが、ガンプラくらいでしか使う機会がない。
ちっちゃい注意書きマーキングまで逐一作ったのだが、こういうのは現在はハイキューパーツ等から市販されているので、わざわざ手間隙かけて自作する必要もないような気もする。
デカールを貼ってスミ入れした状態。工場出荷直後の新品の状態で何だかオモチャみたいでもある。
ふと気がついたが白と黒の色分けはνガンダムにも似てるな。ジム・コマンドもνガンダムもデザイナーが同じ人なのか。
Mr.ウェザリングカラーで汚していく。
こちらはザク。はんだごてで装甲のダメージ箇所を作った。
ウェザリングが終わった状態。
そんなわけで完成した模型はイエサブのコンテストに持っていったのだった。
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